クチコミ
これは映画ではなく配信系のドラマです。 ドラマもたまに観ています。長いのでより重厚、映画では描き切れない深みもあったりします。 これが今まで観てきた最高のドラマだと言うわけではありません。もっとハマったドラマもあります。 ドラマを直感で観ていいなと感じたので紹介していますが、原作を調べまし […]
たしかにその通りなんだけどもっといいタイトルはなかったのかな。 私だったら「真夜中過ぎの友人」みたいなタイトルにしようかな。 原題は「麦路人 I’m Living It」なんだそう。 たぶん、マクドナルドの人という意味だろう。 カンヌのグランプリをとれそうな作品だが、 「ファストフード店の住人たち」では無 […]
ここまで来たら全部、4作あるそうですが全部観ます。夏暑いから観ます。 これは「羊たちの沈黙」を観ないと全く楽しめないでしょう。否これだけでも楽しめるのかな、まずもって、主演のジョディ・フォスターが変わっちゃってるので感情移入できませんが、彼女はアンソニー・ホプキンスが大嫌いだったのかな。セ […]
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このおじさんは色々な映画でよくみかけるなぁ。 とりわけハンサムなわけでも、体格がいいわけでもないけど、ハードボイルドな作品でよく見かける。そして日本人の誰かに似ている気がする。 まぁまぁ面白い作品だが、雑味があり、もっと洗練されてリメイクされそうな、そんな作品ばかりに出演している。 そこそ […]
暑い夏はホラーが合う。くだらなくてもいい。「人間の凶暴性を助長するウイルスが蔓延した台湾」とあるが、本能むき出しだとこうなるという感じで、いい女はレイプし気に食わない奴は殺す、そういう世界になっちゃった。彼氏は必死に彼女を助けに向かうが、出会った頃には感染しちゃってました。という作品だっ […]
エリスバンはこの映画のために抜擢された素人、本物だろうとおもう。そのくらい素朴で朴訥としている。 そしてあまりにもお金がない、無一文とはこのことだ。 ご飯が食べたくても1ソル、2ソルしかない。（100円以下） どこで寝てるかわからないが、それでも毎日街を歩いて、その場限りの仕事でなんとか食いつ […]
「名もなき歌」も好きな映画ですが、ペルー映画というのはこんなのばかりなのだろうか。こっちはもっと好きです。 あらすじ、紹介を読むと、貧しくてどん底な青年の成長譚、成り上がるストーリーなのかなと思ましたが、最後の最後まで一切成り上がらず、チャンスのカケラもなく貧しいままで、一体どんな落とし […]
ユ・ヘジンという人ほどキャラが確立されている俳優はいない。「馬鹿だけど人情味あふれるいい人」そんな役回りばかりだ。日本人だと誰が当てはまるだろう？誰もいないな。とらさんか。 日本人の統治で、言語も文化も日本式に変えられていく中でそれに抵抗する市井の人々の物語なので、日本人が徹底的に悪者と […]
痛快で観やすい韓国映画の中では地味で暗そうで重そう、つまらなそうな作品の印象だったが観る価値はあった。 加害者家族、とりわけ父親が連続殺人鬼で母親に捨てられた過去を持つ息子は人生が呪われていて、まともな職に就くことも、平凡に暮らすことさえ出来ない。 その辛さ、過酷さを嫌というほど描いてい […]
ドキュメンタリーのようにアルアル物語です。 夫が単身赴任していたら、ほぼアルアルではないでしょうか。 しかも、極寒の台地、イヌイットの暮らす土地です。 青年の言葉が全てです。 「お前らは大金もってここに来て俺達の女と寝るんだ。彼女はお前の何なんだ？娼婦か？」 アザラシはごちそうで、調理す […]
イタリア映画は総じて出来がいい。この作品も予定調和ですが観て嫌な気分になる人は誰もいないはずです。 お金や名誉よりも友情や愛情、尊厳を選ぶストーリーです。 観てよかったです。
これももう観れなくなるかもしれないから再鑑賞。 フランス映画やフランス小説好きというと嫌われそうだがこれは「ジャン・クリストフ・グランジェ」という作家の原作が面白く、2時間の映画に収まる話ではない。だから雰囲気だけで雑な仕上がりの映画になっちゃっているが、ジャン・レノとバンサン・カッセルと […]
こういうタイトルの映画は、エンタメとしてなかなか面白い、しかし原題は違う、というのはもう経験済みで原題は「MINDSCAPE」という。タイトルをコテコテにしてしまうプロが日本には存在する。 お店の名前とかも、難しいものより、「みっちゃん」とか「はなたれ」みたいに偏差値を下げた方が流行るのと同じか。 […]
こういうテーマの作品を日本は、世界の主流は、消したい、隠したい、なかったことにしたいのではないかな。かなりの苦痛を伴う退屈な作品ですが、テーマは恐ろしく重く、深いです。 この監督を気に入りましたので、観れるものは全て観たいとおもいますが、カンヌあたりでは評価されるかもしれませんが、世界の […]
つまらなくはなかったが面白くもなく、深い意味もない。黒沢清が定まらないのはCureくらいしかすごい作品がなく、後はVシネレベルなのだが、そのVシネがちょっと変だから。 お笑い芸人も一発当てたり当てなくても我慢してれば大物になっていくように、黒沢清作品で出ている人も大半は大物になっていく。こうい […]
やっぱり北野武で香川照之主演という映画が最後に観てみたいな。 いろいろつっこみどころはあるんだろうが、黒沢清らしさやサイコパスな演出は観てて飽きない。「家族喰い」という本があるがこれは「北九州監禁殺人事件」の松永太をオマージュしたものだろうか。 伏線回収せずに映画は終わるが、むしろバッド […]
黒沢清監督は異才で好きですが、B級なのだか一流なのだか良くわかりませんでしたが、これが本領でしょうか？ずっと苦手だった哀川翔も板についてました。ダンカンも。 とってもたけしっぽいし、こんな日本映画があるのなら世界に通用するでしょう。 アベサダオとかもよくわかりませんでしたが、この頃から地味 […]
黒沢清という監督の評価が自分の中で定まらない。 でも普通ではない面白さがあるから、たまたま令和の今見直してみよう。 監督は哀川翔が好きなんだな、たぶん「CURE」が最高傑作だとおもうので、今度見直してみようとおもうが、萩原聖人だったよな。 いい線いってるけど、なんか違う、乗り切れない、北野武ほ […]
フランス映画らしい知性と皮肉に満ちた作品です。 私は人生を俯瞰し諦念し、動物や子供から学ぶ日々を過ごしているが、自分が成しえなかった夢や希望や才能を子供に託してはいけない。しつけとか教育とかおこがましいとおもう。ただ共に過ごして学ぶだけ。 教師は生徒に自分以上の才能を感じ、特別な指導をし […]
私のために作られた映画かよというくらいドキドキしてしまいましたし、私が作りたい映画もこんな感じなんです。結局私が感じる生きづらさというのは、社会に適応できない、居場所がない、私らしく死ぬまで楽をして生きたいだけなんですと教わりました。その通りです。 社会に適応できないから、どうやって生き […]
私より年上の小太りの眼鏡のおばさんが主人公の決してヒットしない地味なドラマですが、なかなかです。等身大を描きます。 今は技術が進んじゃって全部デジタルでしょうが、映画というのはビデオではなくフィルムであり、切って貼っての編集が当たり前でした。パソコンはありません。ハサミと映写機しかありま […]
雑多に映画を観て好感度抜群のティム・ロスの30代で全盛期なんだろうが意外と老けているな。これはマフィア映画ではなくチンピラ映画でもなくゴロツキ映画なのかわからないが、とてもシリアスです。クズのティム・ロス兄貴に惹かれた者は皆幸せを味わう間もなく死んでいき、張本人は生き残る。何もかもなくして […]
サブタイトルが「神なきレクイエム」だったり「裁かれる街」だったりだが同じ作品。昔観て忘却の彼方だった作品。ひどい、誰にも共感できない、そんな中で巨乳というより爆乳のクリスティーナ・ヘンドリックスだけが映画を牽引していくが、見た目だけで何者でもない。私は東京、横浜、上海、世界中を経て、今は […]
過去に観て、リメイクの韓国版「ビースト」も観ている。久々にフランス映画が観たくなったものの、配信サービスで自分の好みを探す方法すらわからなくなったので、観たことがあった気がするこれを再び鑑賞。健忘症気味なので初見のように観れましたがやはり観たことあるよな。 再び鑑賞すると、韓国版「ビース […]
「ジーパーズ・クリーパーズ」の続編です。こっちの方が世間の評価は高いようだが、個人的には「ジーパーズ・クリーパーズ」が上です。敵というべきか、あいつの素性がはっきりしたんで、再生した瞬間にぶっ殺すことが人生となった家族の話であり、ただただその瞬間を楽しむだけのコメディホラーです。
フランシス・F・コッポラ製作総指揮だから、B級なのに、そこそこの面白さと完成度が保証できるという意味で、どーでもいい時間を過ごしたければ、悪くないです。主人公が冴えなくて、やっちゃダメな事を全部やるからドツボにハマります。でもこの作品の評価は低くて、続編のためにあるような処女作です。
この監督が大好きな性格俳優ティモシー・スポールは映画の中で時々、人生の真理みたいなドキッとするような事をしゃべる。 人生は気まぐれだ 未来が見えたら 朝ベッドから出られない それが人生だ 時が刻まれ世界が回り 潮が満ちて引き 生まれて 死ぬだけだ 奥さんの仕事は 正直知らない 触らぬ神にたたりな […]
しんどい時は韓国や中国の映画を観ます。特に中国のB級映画だと役者の誰も知りません。日本人の誰かに似てるなとしか。 これは劇場公開されたものではなく配信サービスオリジナルレベルかもしれませんが、しんどい時には最適です。面白いし最後まで一気見できます。こういうのも日本より中国の方が進んじゃって […]
疲れた時はよく韓国映画をみます。漫画的で入りやすいから。そして出てくる役者が身近な誰かに似てるから。この映画はよくある韓国ノワールですが、メインストリームとはいえず、ちょっと脇役っぽい売れっ子ではない俳優で固めており、豪華スター共演の大ヒット作の王道ではないとおもわれますし、話は下らない […]
インファナル・アフェアのチームなので期待したが、歳を重ねた分の洗練ともうこの手の手法は古いと感じさせる部分がある。ご都合主義なのだ。とてもクールで漫画的にストーリーが進むが、善と悪のイメージがおきざりにされて、大した犯罪じゃないようにも、命がけの任務ではないようにもみえてしまう。洗練され […]
韓国の映画は恋愛ものや学生もの以外はほとんど観てきたつもりだったが https://www.spoinc.jp/dc/o/hanryu-2023.html ここで紹介されているような2000年代の古い作品はあまり知りませんでした。これが礎となり、今の韓国映画の興隆があるのだろう。 スカッとみれるチンピラ映画とおもってみたこの作品は衝撃 […]
デビッド・クローネンバーグ, ビゴ・モーテンセン, バンサン・カッセル・・・ ハリウッドの主流から少し外れた人物たちで作られたこのマフィア映画は独特で孤高です。ロシア系のマフィアだからというのもあるかもしれません。 善人が悪人で悪人が善人で・・・ 誰のどこに焦点を当てればいいのか最初は迷います […]
ストーリーは前半はアメリカでのトレーニング、後半はベトナムでの実戦となる。 下品な替え歌がほぼ全部を占める。放送禁止用語連発なので、もはやTV放映は無理だろう。 現場に戦争の意味や意義はなく、ただの殺人マシーンの育成と戦闘があるのみだ。 こうやって人間の理性が損なわれ、戦争は個人的なゲームと […]
音声だけで航空機事故の真相に迫るストーリーというとデンマークの「ギルティ」のフランス版かなと想像したが、こっちは部屋を離れてあれこれ嗅ぎまわる。だから低予算映画ではない。 真相に近づく者は疎まれ、嫌われ、排除される。 これは世界共通、権力者にとって都合の悪いことは正義であっても消されてしま […]
観れるうちにⅠⅡを同時鑑賞 昔観たかっこいい印象はなく、むしろみんなカッコ悪い。 撃たれまくってもなかなか死なないが結局は死ぬ。 チョウ・ユンファというよりはレスリー・チャンの映画なんだなと思い知った。 今観ると色々短絡的だが、カンフー映画ばかりだった香港にノワールという風を吹かせ、世界に轟 […]
また辺境の映画へ逆戻り。コロンビアで、そこに実在していそうな役者が、そこにありそうな日常を扱ったストーリー。 貧困、退屈、愛のない彼氏と妊娠、まだ17歳 彼女は決断し麻薬の運び屋となるが・・・ ストーリーは彼女のある決意を残して終わるが、その先のストーリーこそが彼女の第二の人生だ。 見知らぬ […]
コッポラの低予算映画・・・というかこのあたりが才能の開花だったのだろうか。「ミイラ取りがミイラになる」とても巧みなシナリオで大人の映画だなぁと感心するが感動はしない。 女がホームレスの老人を見て「あんな老人を見るたびにいつも思うのよ、あの人も誰かの子供だったって」 というセリフが重い。私 […]
とても評価の高い作品だから観ておこうというわけだがとても難解です。バカだからかもしれない。大筋はわかるが、Why？が多すぎる。イタリア系、ユダヤ系の違い、悲哀なのかな。マックスという男は何度も死んだふりをしているので、最後も究極の仕掛け、ワナだよね。友情や愛情というのは美化されるものではなく […]
人生で最後の鑑賞となるか、また観る機会はあるのか「ゴッドファーザー」に私が感化されないのは、共感できる登場人物が一人もいないからだろう。男たちはかっこいいがそれは見た目であり中身ではない。「因果応報」どんなに過去の汚れを取り除こうと、引退して裏稼業から足を洗おうと、贖罪しようと、悪には悪 […]
潜入捜査の原点は「インファナル・アフェア」なのだろうとおもっていたが「フェイク」の方が古いのかな。そして「フェイク」の方が感情移入しやすい。 生きて死ぬだけの人生の中で一番大事なのは仕事でも家庭でもなく信頼なのかもしれません。誰かを信じることこそ生きる意味なのかもしれない。そのほとんどが […]
パート3だけ観ておらず、死ぬまでに観て、この作品を完全消化したいとおもい再鑑賞。はじめて観た約30年前は、登場人物の相関関係だけで疲れてしまい、全く理解できなかったが、少しは理解できるようになったかな。 先代のヴィトと跡継ぎのマイケルが交互に描かれる。組織は拡大しているが、ヴィトの時代が素朴 […]
個人的に大作を消化しきれない病がある。若い時にみて消化できず改めてみても消化できない。要は感動しない。 フランス人との会食の中の会話が全てだとおもう。説明が凝縮されている。ここを少しでも理解できないとこの映画を観る意味が薄れる。 「君らアメリカ人は何のために戦っている？歴史にも前例のない […]
荒唐無稽な話ですが、世界感に引きずり込まれ、最後はこのまま終わらないでくれというような余韻が残る。サントラはYouTubeで全部聴けちゃいますが、このエンド曲がよく、いつまでもその世界に浸っていたくなる。 https://www.youtube.com/watch?v=VXi3mCfv15k アメリカの何年くらいを設定しているのかわから […]
30年ぶりくらいにあらためて鑑賞。やっぱり凄い。今の若者に観て欲しい。なにもない空っぽのストーリーだがイチイチ面白い。鑑賞後にサントラを買ってしまった。この作品でタランティーノは頂点に、ジョン・トラボルタが復活したそうだが、一番すごいのはサミュエル・L・ジャクソンじゃないかなぁなんておもった […]
「レザボアドッグス」「パルプフィクション」で巨匠となったクエンティン・タランティーノの世界観はそのままに、ストーリーに少し意味や感傷を入れてきた感じで普通にドラマになっている。おバカ映画といえず、誰に、どこに主眼を置くかちょっと迷う。パム・グリアという女優さんに対する思い入れが強かったん […]
ジョン・キューザック繋がりで鑑賞。過去に観たやつだった。サスペンスオタクなので大抵は観ているのです。これを解説できる人はいないとおもう。多重人格の殺人犯だが殺人犯の人格を殺したから減刑になるも実は・・・という内容だとおもうが、殺したのは自分なのか他者なのかわからないし、説明で納得できるよ […]
これは泣いてしまいました。その瞬間のための作品だからです。その瞬間のあとに少しだけあって静かに終わります。ヨーロッパ映画であればその瞬間のあとはなしだったとおもいます。同じ状況なら同じことをしただろうなとおもう、日常のささやかな話でした。
スペイン映画は実はかなりレベルが高くて観まくっていた時期があり、この監督はすごいのだ。「ロストボディ」という映画も面白い。しかし歳とともに合わなくなってきて久しぶりに見直してみるとあぁこれは昔観たやつだったが改めて観ても面白い。展開が飽きさせない。しかし余韻は何もないというのがサスペンス […]
人生詰んだような日々を過ごす主人公、18の娘も赤ん坊はいても旦那はいない。親子は所詮同じような道を辿る。コインゲームとTVの漫談とアルコール依存、苦虫を噛み潰したような顔で毎日を怠惰に過ごしていく中で起きるある不幸と奇跡。なにも教訓はないが共感は出来る。私のような庶民の映画。
これは有名な映画なのか無名の映画なのか知りませんが、なかなか素晴らしい佳作です。ハリウッドや日本だったらもっとグイグイ回収しちゃうだろうし泣かせにくるとおもいますが、その手前でそっとおさえてくれます。想像にゆだねてくれます。暴力夫は死ぬ瞬間まで変わらぬ暴力夫でしたし、不器用な偽父は心が揺 […]
とても素晴らしい作品ですが、前に同じ戦争がテーマの「あの日の声を探して」を鑑賞していたので、それと比較するとリアリティに乏しい。ドイツだけでなく支配されていたフランスでも同じユダヤ人迫害があったのは知識として少しだけ知っていてもここまでの実情とは知らなかった。 現在と過去を同時に描く展開だ […]
配信サービスのトップにドーンと出ていて評価も高かったので鑑賞。主人公含め、誰も魅力的に感じず、設定よりかなり老けてみえたのは気のせいか、かなり強引ではあるがテーマは切実だ。誰もが犯罪者ではなくとも「悪意なき傍観者」であった経験はあるはずで、それも同罪なのだと身につまされる。設定もストーリ […]
数年前まではこういうサスペンスばかり観ていたが心境が変わった。改めて観てみると以前観たことのあるやつだったが多い。小説でも読んだかな。催眠術医師夫婦のムードがよくなく共感出来ない。主人公の刑事はかっこいいが冴えない。あれぇ、あまりみるべきものがなかったが、暇つぶしにはよし。
所詮映画だと割り切るとB級サスペンスだが お母さんとお父さんの怪演は本物級で面白かった。 原題は「Harvest」といい、ドンピシャです。 暗く重い映画が続いたので、アメリカの映画をチョイスしたが、やっぱりみやすくて、テーマもメッセージもなんにもない。 でもいい暇つぶしにはなります。駄作ではないです。
役者がみんないいですね。悪魔のような船の主も貧民で同じ境遇を経てこうなっちゃったんでしょう。いかにも凶悪そうでいてサッカーの前園に似てたり、ドチンピラなんだけど豊川悦司に似ているのがいたり、面白かったです。
カンボジアの貧しい少年の成長譚 最近はこういう設定しか萌えない。 なんのひねりもないド直球で素晴らしい。 悪の世界に染まらないで欲しいと願うだけだがきっと大丈夫だろう。 暴力や権力で人を奴隷扱いする者は必ず下剋上にあい、無様な最期を迎える。 戸籍もないような貧国の貧民が漁業の出稼ぎをすれ […]
なんで自分はこういう暗くて重い映画が好きなんだろう。 設定やシーンは好物です。 メキシコの治安の悪さというのは政治でも宗教でもなく、麻薬マフィアによるものなのだろうか。 伝え聞くところによるととにかく残虐だ。 しかしこの作品は、ドキュメンタリーのように、悲しくとも予定調和で終わるのではなく […]
タイトルに惹かれて鑑賞。重くて暗い映画を覚悟していたが、監督はニューヨークを拠点にミュージック・ビデオやＣＭを手掛けていた人というだけあって退屈はさせない。3話のオムニバスながら全てが繋がっており、312という時系列の話なのだが、一番古い1のストーリーが洗練された都会の英国であとの2つは田舎の […]
レオンをリン・ラムジーが作り、強いおっさんをホアキン・フェニックスに変えるとこうなるという感じで、この内容でカンヌ受賞はないでしょという印象だが、見やすくスタイリッシュには出来ている。音楽のセンスがいいなぁとおもったらレディオ・ヘッドの人らしい。若い人が影響受けそうだけど、ストーリーは絵 […]
ファッションデザイナーにして映画監督というトム・フォードの才能すごいでしょという映画。 実際にこういう心理というのはよくわかる。 裕福に育つも親に反発し、真面目な小説家志望の男と結婚したが、やっぱりセレブな生活を求め男を捨てる。セレブな世界でハンサムな旦那を持つが、歳をとり浮気され愛を失 […]
この映画は好き嫌いが分かれるだろうと書いて、自分は好きだから紹介するが、醜形恐怖的なテーマに 深く切り込んでいく。美形は登場しない。しかし主演の2人の心は美しく、優しく、ハッとさせられるシーンやセリフが多い。 周囲の大人もギリギリのところで差別はしていない。ヒモっぽいローランドでさえ、女と […]
映画というのは、週末にちょっとした贅沢、仕事で疲れた自分へのご褒美に観て、ほんの少しの希望と幸せをもたらすもの、みたいなことをアキ・カウリスマキは言っていました。だからどの作品も、庶民、貧困、弱者、苦労ばかりだけれども、優しい人との出会い、ほんのわずかな希望を残して終わるものばかりです。 […]
ものすごくおぞましい内容だろうから、もうキム・ギドクはいいやとおもっていたが、「The NET 網に囚われた男」が素晴らしかったので鑑賞、なんだ、やっぱりキム・ギドクはいいじゃないか、どんなに人に嫌われても、私はキム・ギドクが合う。そんなにグロくもなく、相変わらずわかりやすいテンポでみやすい。半 […]
ギレルモ・デル・トロという監督が「ボーダー 二つの世界」を絶賛していたので、その繋がりで鑑賞。評価が高いが、暗く退屈で愚かな人間が出てくるヨーロッパ映画好きの私には合わない、ハリウッドの豪華なマンガだった。金をかければ誰でも作れるシナリオ、作品の典型。CG、作りこみ、絵的なものは素晴らしいが […]
「希望のかなた」へと通じる移民がテーマの話だが、アキ・カウリスマキ的な要素は全部詰まっており、どっちをみても同じ温かな優しさを感じることが出来ます。設定も登場人物もストーリーも何もかも違うのに、全く同じ質の味わいがあります。大好きではないが、何が一番好きか、いいかといわれたら「アキ・カウ […]
「モールス」という映画がヒットし賞をたくさん獲ったが、リメイクでありこれがオリジナル。モールスはお金をかけてハリウッド的なわかりやすさを、こちらは低予算ながら北欧タッチ全開で魅せてくれる。 「ぼくのエリ 200歳の少女」という邦題がミスリードで原題は「Let the Light One in（正しき者を招き入れ […]
統合失調症というと精神分裂病と同義で怖い、狂った、人間の終わりのような印象を持つが、個々人にそういう気質や症状はある。自分にもある。現実に冷める、諦める、打ちのめされる、孤独の極致に至るとこういう世界感に共感できるのかもしれないが、ラストはハッピーエンドと捉えていいのだろうか、やはりパー […]
古い作品にみえてそんなに古くはないんだな。映画にメッセージや思想を込めるとは真逆のなんにもない、どーでもいいストーリーが痛快だ。何も考えず、ただ浴びればいい。自己顕示欲とナルシストの塊のような人間はあっさり死に、無敵かとおもわれた主人公もあっさりフルボッコにあう。あぁ、スッキリした、とい […]
原題「網」 原題の方がいい。 晩年のキム・ギドクは観ないようになっていたが、これは素晴らしい。 彼が忌み嫌われる性暴力表現はなく、せつない物語として完成している。 ボートが故障し韓国に流れ着いてしまった北朝鮮の漁師が南でも北でも酷い扱いを受け壊れていく。 「自分が正しくて相手が間違っている […]
クエンティン・タランティーノはもう映画を撮らないのかまだ撮るのか、別にファンではない立場から言えばこの一作で十分な気がする。これ以上はない。まだ始まっていない感じで映画は終わる。あっという間に終わる。しかしすごい熱量とセリフが詰め込まれている。みんな滑稽でみじめだが、監督自身が演じた「ブ […]
これはAmazonPrime独占配信ものらしくタイトルもジャケットも全然いけてない。日本では0.1%も観る人はいないだろうが、大変な拾い物でした。インドのムンバイ、若い男女と年寄りの男女、2組のストーリーが時々交錯する。若者は貧困にあえぎ、年寄りは孤独に打ちのめされている。不幸→幸→不幸→幸という起承転結を […]
崩壊した家族の映画とか登場人物みんなクレイジーとか書かれているが、私には至極まっとうな人々の話に映った。それを誇張してコメディタッチにしているだけ。結婚生活10年以上で子供も大きいのに、ラブラブしている夫婦（アメリカに多い）の方が私にはありえない。こういう風に見える人が実はコンプレックスの […]
映画は現実社会の目くらまし、現実の方が腐りきっている、だから弱者が強者に勝つストーリーばかりなのだ。庶民はそれで溜飲を下げ現実から目を背ける。選挙、政治になど関心を持たない方が都合がいい。政治家は票田を持つ宗教や企業、老人だけを相手にしていればいい。それがマスメディアの仕事なのだ。誰がこ […]
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親もいず貧しく、選択肢など何もない子供たち。長女は麻薬に溺れるが次女と弟はその中でも最良の道を見出していく。母親が出所したところで期待はできず、子供は自分が信じる人生を生きる。かわいそうだが悲壮感はなく、人生はこんなもんでいいとさえおもう。この二人の絆は深い。
ブカレストはルーマニアの首都だが、これはスラムに住むロマと呼ばれるジプシーの母子家庭だが母親は服役中、子供たち3人のドキュメンタリーです。だから役者でもなんでもなく本物。長女は美形だがヤク中で歯が欠けている。 みるからに貧困で悲惨という酷い状況だが、子供は今を生きることしかしない。まるで野 […]
イスラエルとパレスチナの緊張関係を緩く馬鹿げたメロドラマ制作を通じて面白おかしく風刺していく。笑えないけどセンスのいいコメディ映画。主人公は無能なのか才能があるのかわからないがいい人だ。永遠に繰り返される戦争だが、市民レベルではこんなに冷めていたりするのだ。ロシア-ウクライナの戦争も悲しい […]
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子供の映画が好きになり、とても評価が高いようだが、ご都合主義でマンガ的であまり共感できなかった。中東の子供たち、映画の方がずっとシリアスだ。施設でのいじめとあるが、子供同士は仲良くやっている。管理者が暴君なだけ。しかしテーマとしては世界共通で、児童養護施設、障害者施設、介護施設などで虐待 […]
ラストはこのまま終わらないでくれという気持ちとこのまま終わるんだろうなという諦めがありました。もう時間がなかったので読めてしまいました。こんな現実があるなんて胸が苦しいです。しかし子供はどこまでも強く逞しい。
戦争孤児の少年が国境の廃船で危険と隣り合わせで一人暮らしている。生きていくために休む暇なくひたすら働いている。中盤までずっとそれが続く。中盤以降に他者との出会い、関わりが生まれるが、ペルシャ語、アラビア語、英語で言葉は通じない。敵同士なのだ。 けれど子供には戦争も敵、味方も関係ないはずだ […]
観る人を選ぶ監督、映画といえそうで私はこれからこの監督の3部作を全部観るつもりだが覚悟した方がいい。ものすごくアンニュイな作風だ。 作中の雨漏りのように父、母、息子は崩壊寸前で会話もなく断絶しており、それでいて喧嘩して別れるほどでもない、毎日が平坦で死にたくなるような退屈。それでも食欲、性 […]
中東というとあまりいいイメージがないのが日本の認識だとおもうが、映画はすごい。最近最も素晴らしいとおもうのは中東の映画ばかりだ。やはり敬虔なイスラム教徒は頭脳が違う。アメリカを頂点とした考え方を改めた方がいい。これはイランの映画で麻薬王を執拗に追い詰めていく警察と犯罪者の物語だが、無駄な […]
もはや尊敬する人、ケン・ローチのデビュー作で50年くらい前の作品だがカラーだ。ストーリーはしっかりしているが半分ドキュメンタリーのような作り方で、見易い、楽しい作品ではないが、最初からケン・ローチの視線、テーマは同じでリアリティが素晴らしい。ジョイの行動や独白がグサグサ刺さる。「だから私は […]
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ケリー・ライカート監督のデビュー作。アメリカ的で、低予算、インディペンデント、ロードムービーの古典ともいえる作風。田舎の冴えない容姿の貧乏人の、やり場のない、行き場のない焦燥感をコミカルにシニカルに描く。冴えない男女のどこにも行けないロードムービー。でもそれは我々そのものだ。その虚しさ、 […]
演技ではなくドキュメンタリーを観ているように自然で素朴で、そうだよなぁという無邪気さとか残酷さとか、感情の揺れがとてもよく表現出来ています。子供は状況がわかって演技をしているのかどうかわかりませんが、最後どうやってあんな風に演技できるのか、不思議で仕方がありません。感動するようなストーリ […]
原題「Night Moves」には日本人にはわからない深い意味があるものとおもうが、邦題「ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画」だとB級アクションものとしかおもえなくなる。しかし監督はケリー・ライカートなのだからB級エンタメではない。計画的に犯罪を実行しても、期待した結果も心も満たされることなく、こんな […]
ケリー・ライカートはなぜか必見だとおもいます。前作は犬を探すだけの映画、今作はおっさん2人が一日キャンプに行くだけの映画。その1日に人生の切なさを全部詰め込んでくる。この映画は人には勧められない。起伏のない退屈な内容だ。しかし深淵をえぐってくる。「オールド・ジョイ」とは「悲しみは使い古され […]
最後、犬を預かってくれた人に一言言っておけば、不安な旅は解消されるのに。それができないウェンディはだから色んなことが上手くいかないのよね。こんな些細な出来事を一本の映画にしてしまう監督の力量はすごいなと感心しました。ミニマムな作品なのにずっと忘れない作品になりそうです。
2001年と古いがこれがカンヌのパルムドールを受賞した。ほぅ、こんな映画が？という小品だ。主人公は監督、主演、脚本、40歳にして世界三大映画祭すべてで賞を受賞した、イタリアを代表する監督だそうだ。 愛する子供の死を乗り越えていく家族の物語で主人公は精神分析医。患者が多様で曲者ばかりでイタリアだか […]
かなりインパクトのあるタイトルだが「裁かれるは善人のみ」って言っちゃぁおしまいよ、そういうテーマの映画なんですとあらかじめ丁寧に教えてくれちゃあ楽しみが半減します。原題は「LEVIATHAN（リヴァイサン）」巨大な鯨や船という意味ですが難解すぎるのか。 この監督の、いやロシアにコメディやお笑いは存 […]
こういう天真爛漫でトリッキーな異性との恋愛は激しくも儚く永遠には続かない。刹那的であることが多い。天国とも地獄とも言える日々。映画のように過去を消すことが出来れば簡単だがそうはいかない。過去は消せない、しかし後戻りも修正もできない。過去は存在しない。未来だけ向いて生きようとするも、やはり […]
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この監督をして、この女優をして、パーフェクトです。監督は中国の女性ですよ。なぜこんなにアメリカを描くのが上手いのか。売れてその後エンターテインメントの映画を作りましたが、そっち側の人ではないです。生き方、死に方を問う、考えさせられるストーリーで自分はこれを肯定する。理想に近い。しかし強が […]
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アメリカの伝説的なインディーズ映画の監督が、久しぶりに作った、スタッフは映画学校の生徒、主演は監督の実子だそうだが、たぶん自分が10代の頃にみたら影響を受けただろう。共感するにはもはや年を食い過ぎた。どこかに「スタンド・バイ・ミー」を含んだアメリカ的なキッズロードムービーで色々なところに既 […]
これ長かったですねぇ。長くしないと親父の苦悩と葛藤が描けないからか。ヨーロッパの現在が知れてよかったです。東南アジアが発展したように今は旧共産圏、ルーマニアのような国に投資が集まっているんでしょうね。ふっきれた娘はよかったですが、次がシンガポールでマッキンゼーとはもう抜けないんでしょうね […]
賞もいっぱいとった、テーマ性のある作品だが、乗り切れず、早く終わって欲しいとおもってしまった。気持ちはわかるが親も娘も共感できず。正反対の親子とあるが似ている。シュールなコメディを超えて、長くてヘンテコな迷作になった。テーマはいい。エリートと呼ばれる人たちは何を大事に、何がそんなに楽しい […]
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香港映画の名作「インファナル・アフェア」の韓国版だとおもうが、オリジナルを超えているか、また別の傑作といえる完成度に昇華している。この名作はアメリカでも日本でもリメイクされたとおもうが韓国のそれに遠く及ばない。清く正しく怖いがきちんと成立している。ファン・ジョンミンという怪物役者の存在感 […]
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北野武の「ソナチネ」の方が芸術度、完成度は高いが「その男狂暴につき」の方が荒々しくて斬新なように、パク・チャヌクも「オールドボーイ」の方が完成度が高いが「復讐者に憐れみを」の方が原点でエネルギーがある。誰も悪くない、むしろ根本は優しい人たちばかりなのだが、やっちまったからにはやり返される […]
ブータンという国はピュアで自然と動物と人間が共存する神聖な台地というイメージ通りの予定調和を踏襲しながらも、現実的に幕を閉じます。日本や韓国映画だったらあの結末にはしないでしょう。帰らない、子供たち、歌姫と共に生きていく・・・しかし青年は都会の夢を選択するのだ。おいおい帰っちゃうのね、本 […]
ブータンの面積は日本の1/10くらいで38,384平方キロメートル、九州島と同じくらいの規模なのだそうだが、バスで1日、それから6日間野宿した先にある村ってとてつもない僻地ですね。そこに住む人々が美しかったですし歌も上手でした。主人公はたぶん戻るでしょう。「私はずっとここで待っています」と言われちゃ […]
これがアキ・カウリスマキのデビュー作なのね。まだ生真面目でコメディ的余裕は少ない。「マッチ工場の少女」同様に暗くて夢のない仕事、食肉解体工場の様子を丹念に描くところ、それが逆に美しさを感じたりもする。犯罪に対し社会のルールや法律でなく自分の判断で行動するところなど、デビュー作から一貫して […]
ヨナスちゃんは実は女の子で撮影中に両親が不法滞在で捕まり、今も親子はバラバラだそうです。母親役の女性も映画同様捕まったそうですが、映画関係者の尽力でなんとか釈放されたとか。つまりほとんどみんな本物でした。
監視・盗聴・拷問、芸術家や恋を謳歌している者も国家の敵と嫉妬し消し去るか奪い取る、そんな行為も社会正義という理想と信念があったからこそだとおもうが、トップは腐敗しているのが常だ。冷酷で心がないようにみえたロボットのような主人公が愛や芸術を監視したことで本当の人間の価値、心を取り戻し権力に […]
最初の自然豊かな土地で暮らす夫婦の何がいけなかったんだろう？子供にとっては彼らが一番だったようにおもうのだが、やや厳格なところと教育熱心ぽいところ、完璧すぎるところが違和感だったのかな。完璧な理想など嫌だ。一組の夫婦を除いてはみんなそれなりに悪くないとおもったけれど。選んだのはシングルマ […]
アキ・カウリスマキとカティ・オウティネンの魅力が詰まった映画。女性はこれを観ると共感できるんじゃないかな。貧しく、仕事も単調で、彼氏も出来ず、寂しくつまらない人生を送っている女（少女ではない）が行動に出ます。すべてのアクションが即決、即断、めちゃくちゃ面白いです。逮捕も速攻です。 被害者 […]
一番最初に観たアキ・カウリスマキ作品がこれでよかった。オフビートな笑いのツボ、画面の切り取り方、調度品や色彩のこだわりなど、孤独や弱者を愛するこの監督の人柄や世界観を知ることができた。とても辛い時に観たのは偶然ではなく求めていたからに違いない。どん底なのにとっても前向きで行動力がある主人 […]
アッバス・キアロスタミにしか撮れない作風です。真似することは出来ても。主人公は本物の犯罪者（といっても映画監督になりすましてある一家を騙した）です。その男に話を聞きながら、実際に起きた（軽）犯罪を追体験していくという疑似ドキュメンタリーです。こんな事が起きたというシーンは完全に演出され作 […]
「ジグザグ道3部作」の第3作、「友だちのうちはどこ?」「そして人生はつづく」を観ていないとさらにわからない。映画撮影という手段を使って、そこで出演した素人２人のその後を追いかける。映画製作という設定の映画の中にドキュメンタリーを入れてくるというこの監督ならではの作風です。夫婦役で出演した男女 […]
アッバス・キアロスタミは好き嫌いがわかれるだろう。映画というよりほぼドキュメンタリーに近く、演者はそこらへんの素人で、素人を集めて映画を撮る映画などを作っちゃいます。実験的といえばいいのか趣味の延長みたいで、そこに壮大なストーリーはありません。彼らの日常です。これは「ジグザク３部作」呼ば […]
アッバス・キアロスタミの原点、名声を確立した記念碑的映画ですがひたすら子供が素朴でかわいらしくそんな子供の何気ない1日の話です。間違えて友人のノートを持って帰ってきちゃったから返しにいくだけの話です。父母はいつも忙しく、子供と老人が自然と関わりその会話がとても面白い。とはいっても、派手な映 […]
アッバス・キアロスタミが得意な子供を使った作品だが、ここまでくるとこれは映画ではなくただのインタビューです。ほとんど男の子なので女の子の話も聞いてみたかったけど、ほとんどの家庭が同じような状況でした。宿題しないと親に叩かれる、でも母は家事に忙しく父は読み書きが出来ない。兄か姉に教えてもら […]
この映画の主人公は父親なのか、カウンセラーなのか、どちらも結局何一つ上手くいきませんが、なんとか現実と折り合いをつけて頑張っているのが印象的でした。特にカウンセラーは赤ちゃんと死別し、旦那さんの姿はなく大きな犬と暮らしてますが、カップルの激しいキスを盗み見してるのが可愛かったです。かとい […]
ポーランド、かなり人生を達観した哲学的な国なのか、とても暗くて何もないストーリーだ。開始からすごいシーンで始まる。鑑賞者の知性と感性を試してくるような映画だ。暗いけど明るい。すべてをブラックなユーモアで包み込んでくる。人生辛いことばかりだが、色々と諦めて、なにもかも馬鹿らしいね、笑っちゃ […]
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重慶の屋台は今も同じ名残を残しているのだろうか。かなり昔に観た作品だが、その時代の空気、匂いに惹かれる。主人公は妖艶な女だが、親が出ていき、ヤク中の弟や親戚の問題などを山ほど抱え、女一人でなんでもやって逞しく生きている。彼女自身も孤独で寂しいのだが決してめげない。いい雰囲気になった男も愛 […]
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あまり怖くないホラー映画ですが作りこみが凝っています。前半のB級青春映画みたいなストーリーを耐えてから真骨頂に入ります。秋の夜長にぴったりの俯瞰体験型おバカスリラーです。とても良くできています。最後までみれば。よく企画が通ったな、よく実写化したな。
ドキュメンタリーとあるが、本物を使って実際に起きたことを再現しながら再構築している部分と現在進行形の部分を混ぜて作っているのだろう、ストーリーとして成立している。不思議な感覚だが、アッバス・キアロスタミも似たような作り方をする。本来出会うはずのない、出会っても被害者と加害者である二人が苦 […]
イラン映画じゃないところがミソ。イランに住んでないから自分の国の歪さに疑問を抱いたのだろう。主演女優もなにかの罪でイランを追放された人です。渡りに船でしょう。
あの女性を選んだのなら、ジョンの命が尽きるその日まで、仮面夫婦でいいからマイケルと一緒に寄り添って欲しい。父から母へのバトンタッチ。そう願いたい。
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知らなきゃいけない現実ではあるが、自分ではどうすることも出来ないし、深く考える意味もないほど自分の常識とかけ離れているが、犯人も妻も子供も市民も警察も司法もみんなゾッとします。主人公の女性記者だけなぜあんなに一途でいられたのだろう。まるで彼女の方が異質であるようにみえた。嫌な気分になる映 […]
中国に返還されてから香港の映画は死んだような気がします。今は韓国に勢いがありますが、昔は香港でした。これは今の私にとっては甘酸っぱくてキザで恥ずかしくて観ていられないとおもいますが、20代の若いころに観るべき映画、観て鮮烈だったものです。なにかに命をかけてもいいとおもえる青春を・・・
ビルの最上階にいる悪のボスキャラを倒すべく1階ずつ攻略していくだけのアクションゲームのような映画。おびただしい数の死にキャラと血しぶき「シラット」という伝統格闘技のキレ味。それだけをカタルシスのように楽しむ作品。かなり痛快で何も考えずスカッとできる名作だなぁとおもっていたら世界中で反響を呼 […]
苦手系の映画かとおもいきや、ぶっとんだコメディ映画だが社会風刺がかなり効いており飽きずに見れる。全然かっこよくない若禿の主人公だがイタリア人っていうのは自信満々なんだなぁ。何があってもめげない。前向き。欲しいものは手に入れる。全てを笑いに変えるパワーのある映画
これは幸せな最期と言えるのか、哀しき最期というべきか。 彼の尽力で孤独死した男の葬儀には人が集まるが、自身の葬儀はまさに孤独、しかし過去に弔った死者の亡霊に弔ってもらえるのだった。 解雇され、突然の最期となる少し前に、ホームレスとウィスキーを飲みかわし、孤独死した男の娘と交流があり、ささや […]
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アキ・カウリスマキの作品はある意味どれも同じでどれもおススメだが、一番愛おしいのはこれかも。見れば主人公はかなりのハンサムなんだけど、生きている価値がないほどにズタボロだ。反旗を翻してもただちにひどい返り討ちにあう。けれど、このままでは死ねない。すぐそこに、見捨てないで手を差し伸べてくれ […]
ベネズエラは今かなり治安が悪いらしく、インフレでお金は紙くず、強盗、略奪、殺人の無法地帯に近いらしい。可能ならみんな国を出て安全を確保したいらしい・・・というのはボクシングの元世界王者の実話だ。世界王者でさえこうだ。この映画はそんなベネズエラのただの日常を切り取ったドキュメンタリーのよう […]
タイトルがミスリードで単なるスプラッターホラーではなくちゃんとストーリーがある。あそこまで荒んだ危険地域でお店をやるならアラブ人コミュニティの中でこじんまりとつつましくも楽しくやった方がいいといったら元も子もないか。客に好かれるのがお店のやりがいだとおもうが、大嫌いなクズしか来ない。お店 […]
めちゃくちゃマンガっぽくてリアリティは全然ないが、テーマは面白い。経済的には結構深刻な状況なのだが、環境がきれいでどこもすさんでない。こんな現実はありえないが、家族で観るとか誰かと観るにはこういうチョイスしかない時もある。
超マンガ的なくだらないコメディ映画だが、心地いい余韻が胸にこみ上げてきます。笑えます。それは遠い映画、マンガの世界なんだけれども共感できるテーマだからでしょう。生きてさえいればいいこともあるかも。
余命わずかなシングルファザーが息子の新しい家族探しに奔走するというストーリーは悲しく切なく、宣伝には「感涙の傑作」と書かれているが、そこをアピールしてお涙頂戴する映画ではない。私にはハンカチは必要なかった。新しい家族に選んだのは一番正直な人だった。子供には父母がいる方がいいと言いながらそ […]
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精神的に辛い時期に「桜桃の味」を観てアッバス・キアロスタミにはまり、観れる限りの作品を全部観たが、これが一番印象に残っている。子供でも大人でも悪事をして財をなしても、罪の意識にさいなまれ、いい夢をみることは出来ない。後悔、慙愧の念が残る。
このジャック・オーディアールは受け入れがたい。ジェンダーの問題は過剰に反応すべきではないと考える。あるがまま、なすがままでいいのではないか。受け入れがたい感性の登場人物ばかり出てくるが、これが現代のフランス、世界の若者の実像なのだろう。好きな映画じゃないと切り捨てたいが、なぜか余韻が残る […]
踊らない、歌わない、静かなインド映画。インドは人口世界一となったが、カースト制度は今も残り、持てる者と持たざる者、主人と召し使いのような立場が明確に存在する。しかしこの映画の中では主人よりも召し使いの方が、貧しく、持たず、弱いからこそ希望を持って生き生きとして美しく、金持ちはストレスに苛 […]
『別離』『ある過去の行方 』『セールスマン 』と傑作ばかりを作るアスガル・ファルハディーの初期作品ですが最初から特徴がよく出ています。些細なおせっかいや悪気のない嘘が人生の歯車を大きく狂わせていきます。そこにハッピーエンドはありません。些細な事がきっかけとなる話が得意な監督さんですが、案外 […]
とても身につまされるストーリーです。行政に殺されるわけにはいかないので、わたしは自分の身体（健康）だけは自己責任でケアしてひっそりと孤独に生きていこうとおもいます。関わると寿命が縮みそうです。ベテラン俳優っぽいデイブ・ジョーンズはコメディアンで、これが映画初出演だそうです。素晴らしい。ケ […]
天安門事件にまつわる映画を撮ったために国内で制作を禁止されている時期にロウ・イエがゲリラ的に撮影したものらしいので、16ミリかそれ以下か自主制作映画のような手振れの粗さのある作品なのだが、それがその時代、場所、安いフィルムでしか出せない空気感を出しており、とても懐かしく切なく感じる作品です […]
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「わたしは、ダニエル・ブレイク」でケン・ローチは最後にすごい映画を作ったなとおもったらまた作った。うわぁ、これこそAmazonやUberEATSのリアルだと誰もが感じることだろう。社員ではなく個人事業主、いつかこんな風に独立したかったんですと父親は仕事に燃えるが破滅のはじまりだった。「働けど働けどなお […]
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私はこの作品を評判通りに評価はできない。ただの日常の断面を切り取っただけの内容だ。しかし自然と彼女を応援したくなるのは澄んだ心と強い意志に共感できるからだろう。そして16ミリで撮影されたという荒川沿いの風景、作品の世界が映画的でとても美しい。空気感が素晴らしい。
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若く未来のある者が酪農のきつい仕事や叔父の介護だけの生活では不憫だと、周囲が彼女を羽ばたかせようとしますが、葛藤しつつも自ら望んで今の静かで単調な田舎暮らしを選択する。会話がなくとも、衰えゆく叔父、牛や馬との静かな生活に明日をみた。ものすごく静かで何事も起きない淡々とした映画ですが、ボー […]
「JSA」みたいな韓国と北朝鮮の許されざる友情をテーマにした映画のひとつ。舞台は遠くアフリカのソマリア、ここでの内戦やカーチェイスは本物以上を彷彿させるド派手な演出です。韓国側の解釈で描かれるそれはいつも甘くてほろ苦く、いい感じに仕上げてきますが現実はもっとひどいものだろう。見ごたえは十分で […]
アキ・カウリスマキ的なオフビート感があり、今のモンゴル、ウランバートルの生活様式が垣間見れたり楽しい時間だった。主演の女の子はオーディションで300人の中から選ばれた素人で名前をバヤルツェツェグ・バヤルジャルガルという。見事に演じ切っていたししっかり脱ぐし映画女優として立派でした。モンゴルの […]
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ジプシーはエジプシャン（エジプトの人）という意味で、そうともいいきれないので差別語でルーマニアではロマ（ロマニ）という。個人的に数奇な旅でルーマニアのロマと接したことがあるがまさにこんな感じで懐かしい。移動、略奪で財をなし国も言葉（独自の言葉がある）もないが、とにかく明るい、楽しい、今こ […]
こういうタイトルの映画は大抵面白いが、絶対タイトルを変えちゃっている。原題は「Stonehearst Asylum（ストーンハースト精神病院）」だ。そのままでいいではないか？ どんでん返しが面白く、知人に勧めたかったが、似たタイトルの「鑑定士と顔のない依頼人」がそのはるか上だったのでやめておく。 しかしかな […]
妻に先立たれたおじいさんが、亡き妻の願いを叶えるべくイギリスの最北端から最南端にバスで移動するだけの映画です。その旅路の道中の人との交流が描かれています。60代の主人公が90代くらいにみえるのは演技力か。清々しい作品です。
色々ともう現代では放映出来ないシーンが多すぎる作品なのでここに残し自分でクチコミしておく。タイトルも作風も意味深で独特だが、毒にも薬にもならないダメ映画であることは間違いないが色気がある。キャストがすさまじい。チョイ役でいろんな人が出ている。
今の日本にも当てはまる性犯罪を描く実話に基づいた重たいテーマの映画だが、最後まで苦痛なく観れるのは演者が魅力的だからかな。最後はなんとか前向きにわずかな希望を残すかとおもいきや、同じ連鎖の繰り返しとなり問題を提起したまま終わる。映画より現実の方が腐敗している。映画はただの目くらまし。力作
ロウ・イエ半端ねぇ、嫉妬するアジアの才能ですが、この映画は同性愛がテーマなので重いです。観やすいエンターテイメントではありません。しかし過酷な人生の一コマ・孤独と苦悩を鮮烈に描いています。やっぱりすごい才能です。エンディングがとてもクールです。
ではありません。私はこちらの方が好みですし、ニコラスケイジはやっといい作品に巡り合えたとおもいます。しかしこれはリベンジスリラーではなくドラマですな。
それを言っちゃぁおしまいよ的な指摘は無視し、全速力で楽しめた快作。ジュゼッペ・トルナトーレでは一番好きだ。こんなに壮大な裏切りにはあいたくない、いやあいたい、人生一生勉強、未熟者でいたい。これはバッドエンドとはいえない。鳥肌ものの面白さ。ただしタイトルは原題の方がいい。「The Best Offer」
ヘルシンキの街並みが美しい。ヨーロッパ人はなぜ日本の街並みが好きなのだろう？そっちの方が美しい。人生で一番意味のあるものを得て死ぬ。その他を全て失っても。
全てのカットが絵画、コミックのように寸分の狂いもなく美しく整って計算されている。その絵をみるだけでお釣りが来るほどの構成美。しかしストーリーも登場人物もコミックのように現実離れしており、深みはない。大人の遊園地のような感覚
韓国映画はサクッとみやすい。怖くて笑えてひねりが効いて小気味いい。いい映画を作れるということはそれだけ民度が高いという意味か？最近の中国映画にも感じる。日本映画よりずっとレベルが高いぞ。マ・ドンソクみたいな俳優も必要だ。
コーエン兄弟にしてはシュールではありません。気楽に観れますがカルトなど不思議なカルチャーもふんだんにあり、観ておかないとこの時代、空気感は消えゆくでしょう。
犬と少女の絆の物語ではないです。ペットの嘆き、反乱の映画です。ペット好きには過酷な描写がありますが、だからこそ素晴らしいのです。
私も昔映画を作っていて今も作りたいとおもっているが、これをみて勇気をもらった。これより低予算な映画を他に知らない。製作費約5000万とあったが、どこに5000万円かかったのだろう。ギャラを除けば5000円で作れそうだ。かといって内容は秀逸
などと書かれているが今話題のLGBTに触れた映画ではなく、孤独な男のささやかな友情のストーリー。ベトナム映画は珍しいから観たけれど、無駄なく上質、邦画は完敗である。空気の切り取り方が上手い。
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