観て良かった
5.0
ストーリー
3.5
演出・テンポ
3.0
映像
3.5
音楽
3.0
心に残る
4.5

昔韓国人の女性に親しみをこめて韓国映画よく見ますよキム・キドクが好きですよと言ったらドン引きされ嫌われた経験がある。巨匠と呼ばれながら「韓国で最も嫌われた監督」「劣等感にとらわれた怪物」とも言われたというキム・キドクの描く世界は残酷で、直視したくないものばかりだからだろうか。無学の異端児という経歴も学歴至上主義の韓国では蔑視された。「血統の悪い監督」と言われ続けた。有名な監督は映画学校出身のエリートばかりだ。若いころはフランスでホームレスの画家をしていたとか、映画の内容同様に現場ではパワハラや性加害があったそうで、訴えられて韓国を追放されるように飛び出し、最後はラトビアでコロナ感染により死去。人に愛されず、底辺を彷徨った人間にしか表現できないものがそこにある。なぜラトビアかといえば、ロシアや旧共産圏の国は彼の作品を評価したかららしい。素晴らしい作品はいくつかあるが、今となってはきつ過ぎて観たくないものもあり、その中ではこの作品がいつまでも印象に残っている。若いころはなんともなかった。多感な時期に観るべきなのだろうか。彼が映画製作に目覚めたのは32歳の時に初めて観たアメリカ映画『羊たちの沈黙』とフランス映画『ポンヌフの恋人』の2本だけ。その後4年で映画界で才能を発揮しはじめた。

「キム・ギドクの映画は、人々が背を向けたい部分をわざと見せてくれる“居心地悪い!”映画だ」
「精神的に問題がある監督」「百害あって一利なしの監督」「強姦映画の監督」

一人の才能ある監督に対してもそのような扱い、評価を下してしまった。

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