観て良かった
4.5
ストーリー
4.0
演出・テンポ
4.5
映像
4.5
音楽
4.5
心に残る
3.5

レバノンという国の歴史や置かれた状況をボンヤリ知っているだけの自分にビシバシと畳みかけてくるようにその実情を教えてくれる素晴らしいテンポの映画でした。事を荒げるつもりはなくただ謝罪して欲しかっただけのようですが、客観的にみるとパレスチナ難民の彼の方が寡黙で大人な紳士です。和解方法も巧みでした。中東のよく知らない国のドンパチもないただの法廷ものというとつまんなそうですが、弁護士の詭弁とか憎たらしいほど雄弁でめちゃくちゃ知的ですし、この監督はタランティーノの元で働いていたこともあるそうで、作風にセンスがあります。編集や音楽で盛り上げるのが上手く、かなり手馴れた職人技を持った人でした。

我ら島国日本人はボケボケですが、他民族、多宗教入り乱れる国の複雑さがよくわかります。この映画のように心で和解すればいいじゃん、同じ人間なのだから。

レバノン・フランス合作とか、中東とヨーロッパ合作が多いのは色々な政治、経済の事情があるのだろう。移民の影響も強いだろう。こうやって当たり前に合作が作られていく土壌は芸術的には羨ましい限りです。

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