ナイロビの蜂が権力の闇を暴く話だからその流れでもっともっと身近なテーマです。
マクドナルドを知らない人はいないはず。その創業と成長と変化をテーマにしたドキュメンタリーのような映画です。ほぼ正しい解釈でしょう。
でも別に、マクドナルドがミミズやカエル肉を使っているとかポテトがポテトじゃない何かという告発や陰謀論がテーマではなく創業とフランチャイズ、展開に至る経営のお話です。
これから世に出て、厳しい社会を生き抜く上で若い人にはとてもためになる映画です。おっさんにとってはこんな世界はもう知っとるわいというありきたりで、現実はもっとドロドロかとおもいます。
能動的には一切食いたくないし健康に悪いマックだが、食わねばならぬ機会はどうしたってある。子供はマックが大好きだ。それを敬遠していたら変人扱いされる。
私の知り合いの実業家(もどき)は世界で30店舗くらい展開している(似非セレブ)ですが、借金が5億くらいあります。なんてことはない、日本で流行ってる店の海外店で合弁という体裁ですが、お金はほぼ日本側が出しています。私はそんな人生嫌です。足るを知れと諫めましたが、融資や借金の味をしめてしまいました。借金5億なのにセレブなふりをしています。追い詰められて死ぬか、その借金は世襲した子供が背負うのでしょうか。
創業者はほぼ、ありていの条件で見殺しにされます。そのアイデアや革新性に目をつけた投資家なり野心家に根こそぎ盗まれます。
これが商いの原理原則ってものです。若い人はこの映画で学んでおいた方がいいです。
大金持ちになるのはプレイヤーではなく、それを利用するものです。
かといって主人公のマイケル・キートンは虚しいですが、営業しまくって門前払いで挫折しまくった経験というのは貴重です。誰もが味わうべき試練です。
日産とかGoogleとか東京都もそうですが、頭を部外者に変えたところで、変化はあろうが、ハッピーは訪れない。
マクドナルドを乗っ取った男は野心家だが、全然羨ましくない、みじめなおっさんでした。
なぜ世界は効率だけで、人を死に至らしめるような粗悪な飲食業を重宝し、個人店や真面目ないい店をどんどん駆逐していくのだろう?
その方がスムーズにみかじめ料がとれるからなのだろう。
巨大な権力者にみかじめ払ってはじめてファミリーとして迎えられるのだろう。
それがマックであり、スタバであり・・・
私にはもはや、サヨナラ人類です。