統合失調症というと精神分裂病と同義で怖い、狂った、人間の終わりのような印象を持つが、個々人にそういう気質や症状はある。自分にもある。現実に冷める、諦める、打ちのめされる、孤独の極致に至るとこういう世界感に共感できるのかもしれないが、ラストはハッピーエンドと捉えていいのだろうか、やはりパートナー(ぬくもり)は人間にもリクガメにも必要なのかな。電話放浪(テレフォンウォーキング)という旅を通じて現実と幻想と妄想が繰り広げられるストーリーは難しく考える必要はなくただ感じればいいのだろう。静謐で理解不能な世界感、一体どんなシナリオでどこに共感し、スタッフは作り上げたのだろうかとおもうと不思議な作品だ。孤独を意識する者にとっては一見の価値あり。
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