ロシアは世界一の広大な面積を誇る大国だが、どんな映画も暗く淀んでいる。この作品世界の風景も美しいとはいえ寂しい。色々と説明不足でそこが狙いの映画なのだろう。なんで?どうして?といった一切の疑問を回収しないで終わる。しかしトントン拍子に物語は進むので退屈はしない。すべてを鑑賞者に委ねるという意味で素晴らしく余韻が残る作品だ。たぶんこの父は犯罪者で服役していたのだなというのが私の浅い読み。子供に言葉ではなく行動で父親としての責任を果たしたかったのだろうが、志半ばで失敗した。しかしその結果から子供は学ぶしかない。原題は、帰還(VOZVRASHCHENIE)です。
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