ある作家が歌舞伎役者の女形の大御所を取材した際に部屋がとてもきれいだったので、とてもきれいですねというとその役者は「老人はただでさえ醜い、汚いものだからせめて部屋くらいはきれいにしておかないと」と言ったそうです。
老人は醜くて汚い、そしてもはや役に立たない。
最愛の家族でさえ親は汚くて面倒な存在となる。だから身の回りの世話はお金を払って他人に委ねる。介護士の多くは仕事が好きだからではなくそれしか仕事がないからやっている。
そういう自覚を持って生きていく、あるいは死を受け入れていく心境というものをより一層覚悟する。
コメント