あれだけ妻が若くて美しいと男は身を滅ぼす。滅んだ男に女はもうついていけない。子供や、弟夫婦のことを考えると、主演二人よりも、助演のこちらの方がよほど立派であり、上手くいかない人生のロードムービーの傑作とはいえ、主人公2人の大人はどこまでも身勝手であり、無責任であり、子供であり、また同じことを繰り返す危うさを残して終わる。しかし現実もそんな大人ばかりなので、いい、悪いではない、美談でないとわりきれば傑作だ。狂人の叫びがトラビスの心であり彼は父親と同じく空想に生きている。巨匠による永遠の名画に入る作品だが、都合のいいおとぎ話っぽい。大好きではない。
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