ルーマニアの田舎で、金なし、彼女なし、やる気なしの中年の警官が主人公で、引退して果樹園をやるのが夢という話だが、それが、人間の普遍的な尊厳のストーリーへと発展していく。
人間は生まれながらに公平、平等ではなく、持つもの、持たざる者がいて、見て見ぬふり、誰もが人の顔色を伺って、耳を塞いで、妥協しながら生きている。
しかし誰にも許されざること、超えてはならぬもの、自分が自分であるために守るべきことがあり、それを決意した主人公の最後の行動があっぱれだ。
でも、イケメンでもヒーローでも、善人でもない、田舎のおじさんなので、かっこよくはいかない。
静と動、瞬間の暴力・・・
など、かなりグッとくるカタルシスを感じる面白さでした。
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