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フィンランドの鬼才アキ・カウリスマキの監督デビュー作。原作はロシアの文豪ドストエフスキーによる傑作「罪と罰」で、舞台をペテルブルグから現代のヘルシンキに移し、見事に映像化している。食肉解体工場で働く青年ラヒカイネンは、ある日仕事を終えた後、ひとりの男性を尾行し、突然射殺する。警察の捜査線上にラヒカイネンの名が挙がるが、彼はまるでゲームを楽しむかのように巧みに捜査をすりぬけ、刑事たちを翻弄する……。
1983年製作/93分/フィンランド
原題:Rikos ja rangaistus
劇場公開日:2002年
これがアキ・カウリスマキのデビュー作なのね。まだ生真面目でコメディ的余裕は少ない。「マッチ工場の少女」同様に暗くて夢のない仕事、食肉解体工場の様子を丹念に描くところ、それが逆に美しさを感じたりもする。犯罪に対し社会のルールや法律でなく自分の判断で行動するところなど、デビュー作から一貫して […]