「おひとりさま族」このタイトルだと、孤独でもひとり時間を大事にマイペースに生きてるキュートでハートフルなお話を連想してしまうが、結構シリアスで見ごたえのある内容でした。
そう感じるのも、この映画を観ようとおもうのも、この映画が好きなのも、自分に心当たりがあるからだ。人と接しない、ひとりで生きる、人や社会と関わると何かのトラブルに巻き込まれ、厄介だから。
そんな時に心を揺さぶられるのは、偉そうな上司だったり、社交的な人とかではなく、か弱き存在、子供だったり頼りない部下だったり、孤独死した青年の亡霊だったりする。
そういう存在に感謝し謝りたくなる。
先日若者に「日暮里駅はどうやって行くのですか?」と話しかけられ、ハッとした。こんな若い人と言葉を交わすのは久しぶり、どころか、人生はじめてだ。
「常磐線に乗り換えます」と答えることが出来てよかった。
何も起きない作品ですが、感情の捉え方が繊細で、役者も合っていて秀逸でした。
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