解説
まわりから孤立している秘密捜査官の男と、彼がおとり捜査をしかけた宝石団の幹部との間に生まれた固い友情と戦いを描く、香港ノワールの先駆けとなった作品。製作総指揮はカール・マッカ、製作・監督・脚本は「いつの日かこの愛を」のリンゴ・ラム、撮影はアンドリュー・ラウ、音楽はテディ・ロビンが担当。出演はチョウ・ユンファ、ダニー・リーほか。
1986年製作/香港
原題:City on Fire 龍虎風雲
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1991年3月2日
ストーリー
モンコックの娼婦街でおとり捜査官が殺され、背後に宝石強奪団の存在を感じたラウ・クォン警部(スン・イュウ)は甥の秘密捜査官コオ・チャウ(チョウ・ユンファ)に組織を探るよう命じる。チャウは銃の取り引きをきっかけに強盗団のふところに入ってゆくが、本部から来た若いエリートの捜査本部長、ジョン・チャン(チャン・ユーヤン)はそんな彼の捜査方法に危険を感じ、逆にチャウに尾行をつける。警察に追われたことで組織から信用され、チャウは一味のボス、ナムに紹介されるが、チャンは彼を拷問した末、おとり捜査を命じる。こうしてチャウは強盗団の宝石店襲撃計画に加わり準備を重ねるうち、幹部フー(ダニー・リー)と心を通わせていく。いよいよクリスマスの決行当日。銃撃戦の中、身を挺して自分を守ってくれるフーに友情を感じたチャウは共に逃げることを決意する。そして一味が逃げのびた先の倉庫にも警察の手が迫り、ナムはチャウを裏切り者と名指しするが、フーは必死でかばう。そしてチャンの率いる警官隊の銃口が火を吹いた。激しい銃撃戦のあと、ついにチャウは撃たれ、残されたフーは逮捕されるのだった。