ファッションデザイナーにして映画監督というトム・フォードの才能すごいでしょという映画。
実際にこういう心理というのはよくわかる。
裕福に育つも親に反発し、真面目な小説家志望の男と結婚したが、やっぱりセレブな生活を求め男を捨てる。セレブな世界でハンサムな旦那を持つが、歳をとり浮気され愛を失う。仕事は一見クールだが中身は空っぽ。才能も情熱もハンサムな旦那も飾りに過ぎない。
そこへ昔の男から小説が届く。
やっぱり貴殿の方がよかったと再会を約束するも男はわざと現れず・・・
セレブな生活では満たされない心の空洞をさらにえぐるような男の行為は復讐か未練か。広告やファッション、芸能などの世界は見た目だけでほぼ浮気、離婚を繰り返す。取っ替え引っ替えしていく。
なかなか皮肉で面白いストーリーだが、男がこの女性の何に惹かれ、そんなに長く固執していたのかがわからなかった。魅力ないです。
どうせ女性はまた違う金持ちを見つけずっとこの世界で生きていくだけだ。
そういう中身のない金満ファッション・アート業界のもどかしさをこの監督は嘆いているのだろうか。