自分が試されているような時間だった。こんな映画体験は初めてだ。恐らく多くの人には厳しいだろう。しかし自分のような人間には合っていた。主人公以外は素人だとおもうが、素朴で朴訥で味わい深い。この監督の特徴である苦行かのごとき長回し、やっと後半で動き出すストーリー、そしてエンディングのあとのエンディング、映画という手段を用いた哲学や思想なのかもしれないが、こんなに深淵をえぐるようなことを考え、表現できる大人が世界(イラン)にはいるのだな。けれど個人的に総括するとこれはコメディ映画だ。「人生はささやかなコメディ」
あまりに敬意を表して、日本好きな監督が日本で作った「ライクサムワンインラブ」を買ったけどまだ観る気になれない。
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